松本スイーツコンテスト2017 審査結果
おみやげ部門

グランプリ
- 作品名
- 開菓 kaika
- 氏名
- 近藤 美希
- 店舗情報
- 御菓子処 藤むら
松本市中央2-9-19 TEL 0263-32-1421
クッキー風の生地に、くるみや杏、アクセントとしてえごまの実を入れた餡を包んで焼き上げました。クッキーまんじゅうのような感じで、子供から年配の方まで楽しんでいただけるお菓子です。松本を代表する開智学校のような、西洋文化と日本文化がミックスされて一つとなった『和洋折衷』を表現しました。

【おみやげ部門】グランプリは、「有限会社藤むら」の近藤美希さんの「開菓 kaika」という作品です。
クッキー風の生地で、信州産のくるみや杏、松本産“えごま”の実を入れた餡を包んで焼き上げたおまんじゅう。口にすると、しっとりした餡に包まれた、くるみや杏の歯応えと食感が楽しめます。そして、プチプチとしたえごまの食感が印象的なアクセントに!
和菓子でおまんじゅうというと、つくね芋を入れて蒸し上げた薯蕷饅頭や、白餡と卵黄をべースにした桃山生地を焼いたものが多いですが、この生地は、少しサクッとした洋菓子風のクッキー生地。ただ、ザクザクはしすぎず、餡の水分とほどよくなじみ、すっと歯切れがよく食べやすい食感です。
「松本スイーツコンテスト2016」では生菓子の「まつもとプリン」でグランプリ受賞し、二年連続の受賞となった近藤さん。
今年は部門が分かれたので、日保ちも考えなくてはならない「おみやげ部門」に挑戦。前回使わなかった食材をと考えていたところ、スーパーマーケットで地元産のえごまが売られているのを見て、これを使うことにしたそう。
さらに、松本を代表する史跡「開智学校」のように、西洋と日本の文化が融合した「和洋折衷」を表現したいとチャレンジ。
ただ、「開智学校」という具体的なテーマ設定をしたことで、どのようにお菓子として表現するかと悩んでしまい、行き詰まってしまったとも。
形にしても、開智学校のシンボルデザインである、正面玄関2階の八角形の鐘楼をイメージして、八角形にしようか?などとも考えたけれども、結局は、シンプルな丸形に落ち着いたそうです。
えごまを入れる量をはじめ、くるみや杏とのバランスも考慮し、配分を変えながら何度か試作を繰り返し、これだという着地点を見つけたという近藤さん。
実は、「藤むら」さんの初代と、現在の三代目当主・近藤智郷さんは和菓子の職人さんですが、二代目は洋菓子を学ばれた方。そのためお店には今も「れぇずんくっきぃ」といった洋菓子が並び、人気の品です。今回の作品は、まさにそんな「藤むら」さんらしいお菓子だと言えるでしょう。

近藤ご夫妻曰く、2回目となった今回の「松本スイーツコンテスト」にをきっかけに、ここで新しく出会ったお店の皆さんと、今後も関わっていきたい、とのこと。
コンテストを通じて、松本のお店同士の交流も盛んになり、これからもますます、松本スイーツが盛り上がっていくといいですね!

準グランプリ・審査委員長特別賞
- 作品名
- 松本の音色フロランタン
- 氏名
- 田中 恵
- 店舗情報
- プロヴァンスの日曜日
松本市南浅間635 TEL 0263-45-5558
『楽都』松本をピアノの鍵盤で表現しました。フランスの伝統菓子をベースに、信州らしいオリジナリティある品にアレンジ。ザクザク食感の生地と、味噌の甘じょっぱさが隠し味の林檎入りキャラメルとの対比が楽しめます。

金賞
- 作品名
- 松本そば万寿
- 氏名
- 井上 荘輔・井上 直樹
- 店舗情報
- 手作り和菓子の万寿堂
松本市旭2-3-10 TEL 0263-32-1835
松本の清らかな湧水で練り上げたあんを松本城をイメージして白と黒2段にしてあります。松本で食べたおそばを思い出して頂けるようにわさびみそで風味のアクセントをつけました。

金賞
- 作品名
- まつもと古城のコンサート
- 氏名
- 山田 悦生
- 店舗情報
- 株式会社ガトーフレーズ
松本市高宮中3-4 TEL 0263-29-0250
松本城をイメージした黒いお城型最中に、クルミとりんごをヌガーで和えて詰め込みました。さらに地元梓川産リンゴジュースをヌガーにブレンドしています。
食べ歩き部門

グランプリ
- 作品名
- ma-1(エムエーワン)
- 氏名
- 増田 幸平
- 店舗情報
- 揚げたての天ぷら屋 幸たろう
松本市島立645-1 TEL 0263-88-5556
松本の叔母を訪ねるたびに味わった甘酒と手打ちそば。この思い出の味は、私にとって『松本の味』であり、今回、最も使いたかった食材です。食べた時に口いっぱいに広がる酒粕の香りとそばの風味が最大の特徴です。外見は、雪の中の木々をイメージ。街歩きを楽しみながら手軽に食べることができるのもポイントです。

【食べ歩き部門】グランプリは、「幸たろう」の増田幸平氏による「ma-1(エムエーワン)」という作品です。
長さ8cmほどの可愛らしいエクレアは、シュー生地にそば粉を練り込んでいるのがポイント。表面は、松本市内で造られている日本酒「大信州」の酒粕を加えたサクサクのクッキー生地がけの上に、同じ「大信州」の酒粕とホワイトチョコ味の上掛けを薄く塗り、飾りにカリッとした細いそばかりんとうと、香ばしくキャラメリゼしたそばの実をのせています。エクレアの中には、そばの実で香りづけしたカスタードクリーム入りです。
増田さんは、大阪ご出身ですが、松本に叔母様がいらして、訪ねるたびにいただいた手打ちそばと甘酒という、思い出の味を表現したかったそうです。
こちらのお店「幸たろう」は、実はお兄様ご夫妻が経営されている天ぷら屋さん。 2016年8月にオープンしたまだ新しいお店ですが、昼時などは大にぎわい!女性も気軽に入れるような明るくおしゃれな雰囲気の店内は、2階はメゾネットの座敷席で、お子様用におもちゃが置いてあったりと、「ママ」にもやさしい心遣いが評判。増田さんは、関西のレストランなどでお菓子の修業をしてきた腕を振るい、このお店でデザートを担当しています。事前に予約すると、誕生日のホールケーキも作っていただけます。
お店でも手打ちそばを提供しているので、これを揚げてかりんとうにすることで、「天ぷら」の要素も表現したかったという増田さん。そばかりんとうとそばの実をちりばめた外見は、雪の中の木々をイメージしたそう。
がぶりと噛むと、様々なパーツに使われている酒粕の香りとそばの風味がしっかりと感じられます。中のカスタードクリームに使う牛乳には、温めたところにそばの実を入れ、香りを移して使いますが、その時間の調整なども、そばの風味が一番よく引き出されるタイミングを見極めて、試行錯誤を重ねたそうです。

小ぶりサイズなので、街歩きを楽しみながら手軽に食べることができるのも、まさに「食べ歩き」部門としてふさわしい!
今回の作品は、店内でのイートインとテイクアウトを含めて、限定数で販売していきたい、と話す増田さん。これまでにも、プロのパティシエ向けのコンクールにいくつか挑戦し、結果を積み重ねてきたそうですが、思い出の地であり、縁あって現在の拠点となっている松本市のコンクールでグランプリを受賞されたこと、ひとしお嬉しそうなご様子でした。

準グランプリ
- 作品名
- くるみのブラマンジェ・そばがきモンブランのせ
- 氏名
- 信楽 ゆき
- 店舗情報
- 株式会社スヰト
松本市大手4-1-13 TEL 0263-32-5300
くるみをたっぷり使ったブラマンジェの上に、松本平から見渡せるアルプスの山々のイメージで、ほんのり甘いそばがきをモンブラン風にのせました。

審査委員長特別賞
- 作品名
- そばまる
- 氏名
- 栗田 健志郎
- 店舗情報
- アトリエブレ
松本市蟻ヶ崎5-2-8 TEL 0263-31-3490
見た目に面白く味噌やそばなどの信州素材を使った『また食べたくなる素朴な味』に仕上げました。覚えやすい名前もポイントです。

金賞
- 作品名
- アルプスのめぐみ
- 氏名
- 田中 恵
- 店舗情報
- プロヴァンスの日曜日
松本市南浅間635 TEL 0263-45-5558
特別な製法のバターが香る自家製パイと松本産味噌を練り込んだクリーム、くるみの食感、この三者のハーモニーは抜群の味わいです。